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チーム単位での開発生産性スコアが優れたチーム〜シーケンシャル開発アプローチ〜

「Findy Team+ Award 2024」 は、「Findy Team+」を利用する企業のエンジニア組織を対象に、生産性指標をもとに評価し、約450社・約20,000チームの中から優れた開発生産性や取り組みを実現しているエンジニア組織を讃える取り組みです。
本記事では、Findy Team+ Award 2024を受賞した〜チーム単位での開発生産性スコアが優れたチーム〜について、受賞企業の取り組みをインタビュー形式でご紹介します。
株式会社セゾンテクノロジー
受賞企業代表プロフィール
- 氏名:野原 和也
- 役職:エンジニアリングマネージャー
- 経歴:30年続く当社のメインプロダクトであるHULFTや新製品開発などソフトウェアエンジニアとしてキャリアを積んだ後にチームリーダー、スクラムマスターを経て、現在はエンジニアリングマネージャーをしながらアジャイルシフトや開発組織の生産性可視化/向上を推進しています。
開発生産性可視化について・Team+導入に関して
Findy Team+の活用を通して目指している姿 私たちは、開発生産性の向上とその成果を事業価値(アウトカム)に変換していくことを目指します。 開発生産性とアウトカムを接続することで、エンジニアの努力が企業成長に直結し実感できる環境や仕組みを整備していきたいと考えています。 また、データに基づいた意思決定を行い、効果的な戦略を策定することで、持続的な改善を図っていきたいです。 そして、エンジニア一人ひとりの成長を支援し、チーム全体のスキル向上を促すことで、全員が共に成長を実感できる組織を実現していきます。
それに向けて取り組んだ結果、どのような効果を出せているか Findy Team+ を導入するモチベーションになっていた「私たちはイケているのか」「開発生産性は高いのか低いのか」、指標もなく可視化もされていない状態でこんなことを感じていました。 導入した昨年と今年、2年連続で Findy Team+ Award にて表彰いただき、私たちの開発生産性が優れているという実感を得ることができました。 また、Findy Team+ で多角的にチームの健康状態を計測するという意識で取り組むことで、持続的な改善サイクルが定着しています。
なぜそのような効果が出せたのか なぜ開発生産性に取り組むのか、チーム全員が同じ目的意識を持つことが重要だと考えているため、ゴール設定からアクションへの落とし込みはチーム全員で実施するようにしています。 グッドハートの法則に陥らないように数値データはあくまで目安として捉え、目的を見失わないことが持続的な改善サイクルを定着させるためには重要です。 また、メンバー一人ひとりがチーム状態(開発生産性)を自分ごととして捉えるように毎週チーム状態の振り返りの時間をとり、1週間の分析担当をローテーションで回しています。 結果的に分析視点が多角的になり、当事者意識も醸成できています。このような取り組みを継続して実施していることが成果につながったと考えています。
今後、チャレンジしていきたい取り組み 1チームで始めた本取り組みも、徐々に対象チームが拡大し主体的にリードしてくれるメンバーも増えてきました。 本取り組みを広げていくために、今後はマスに向けた取り組みとコア層に向けた取り組みを分けて活動して行きたいと考えています。 また、開発生産性をアウトカムに接続していくためにロジックと指標の定義とそれらの変換と計測を今後実施していきたいです。
SBINFT株式会社
受賞企業代表プロフィール
- 氏名:樋渡 和憲
- 役職:部長
- 経歴:新卒でマスコミのAWSエンジニアとしてキャリアをスタートし、2020年よりLINE社にてPM兼アーキテクトとして携わる。2022年3月にSBINFT社に入社し、2022年11月から開発部 部長に就任。
開発生産性可視化について・Team+導入に関して
Findy Team+の活用を通して目指している姿
当社では、頻繁にリリースを行うことができる生産力の高いエンジニアを良いエンジニアとして目標にしています。Findy Team+を通じて、個人やチームにおいて生産性を高めるためにどのように取り組むべきか分析し、改善に取り組んで自律的に生産性を高めることを目指しています。
それに向けて取り組んだ結果、どのような効果を出せているか 生産性を高める前に、まずは現状の実態を把握するところから開始しました。 2024年の5月に導入後、チーム編成の見直しや変更行数を小さくすること、小さなPRを心掛けたところ、SBINFT Mitsチームにおいて3か月間でチームメンバーのアクティビティを2倍に高めることに成功しました。
なぜそのような効果が出せたのか 効果が出た要因には、導入後にFindy Team+のCSの方に丁寧なオンボーディングのご協力をいただき、チームメンバーにもTeam+の概要をつかんだうえで導入したこと。 また、月次1on1やそれ以外のタイミングでも各個人が成果を振り返り、小さな改善でPDCAを回せたことが影響していると考えています。
今後、チャレンジしていきたい取り組み 今後は、短期改善ディビジョンだけでなく開発部のチーム全体での生産性のさらなる可視化・効率化に取り組むとともに、サイクルタイム分析やDevOps分析など、GitHub以外のアクティビティも活用して改善できるようにしたいと考えています。
株式会社ベーシック
受賞企業代表プロフィール
- 氏名:義永 聖
- 役職:グループマネージャー
- 経歴:2021年11月 株式会社ベーシック 中途入社
開発生産性可視化について・Team+導入に関して
Findy Team+の活用を通して目指している姿
24新卒エンジニアの開発パフォーマンスが主力クラスに求める開発パフォーマンスに近づき、チームの開発力が底上げされている状態を目指していました。
「主力クラスに求める開発パフォーマンス」の定義については、まずは他エンジニアの過去のパフォーマンス(Findy Team+でのプルリク系、リードタイム系の指標等)を広く調べた上で、各メンバーの役割や当時のチームの状況等を加味しつつ決めました。
それを理想値として置き、新卒エンジニアにはまずどこまでを目指して欲しいのかという最終目標と実施する期間、そこに辿り着くまでの段階的な目標を設定し運用を開始しました。
それに向けて取り組んだ結果、どのような効果を出せているか 結果的には「新卒エンジニアのパフォーマンスの向上」と「マネジメントコストの軽減」の2つの効果が出ています。 当初の目標である「新卒エンジニアのパフォーマンスの向上」については、プルリクの質の面でもリードタイムの面でも期待を上回る結果を得られたのですが、それとは別にマネージャー視点で「メンバーとの振り返りがしやすくなった」という結果も得られています。 週1回でこの取り組みについてメンバーとの振り返りを行っていますが、目標が定量的なので達成/未達成が明確であり、メンバー詳細画面で対象期間内のプルリクを確認できるので要因の特定も簡単ということから振り返りがしやすく、マネジメントコストが軽減されたと感じています。
なぜそのような効果が出せたのか パフォーマンス向上の一番の要因としては、新卒エンジニアの2人が頑張ってくれたからだと思っています。 ただ、定量的な目標を設定・共有したことで「具体的なゴール」と「何をすればゴールに辿り着けるのか」が明確にできたという点は良かったと感じています。 また、見る指標を絞ったり目標値を緩和したりした段階的な目標を用意しておいたことで意識が分散することを抑え、1つずつ着実に達成していける環境を作れたという点もよかったと思います。 実際に取り組んでもらった新卒エンジニアからは、「何を意識して頑張れば良いか分からない状態だったが、目標が設定されたことで取り組むべき方向性がはっきりした」という声をもらっています。
今後、チャレンジしていきたい取り組み 個人のパフォーマンスについては引き続きウォッチしていく予定で、それに加えて次はチーム全体の生産性向上を図っていきたいです。 具体的なところはまだ思案中ですが、以前から課題が山積している状態だったので、個々で感じている課題をチームで改めて共有・共感した上で継続的な改善に取り組んでいきたいと考えています。 Findy Team+ では「チームふりかえり β 」の機能の一つとして「KPT ふりかえり」が提供されているみたいなので、これを使ってチームでの継続的な振り返りを実施してみるのが良さそうだと感じています。 また、まだ活用できていない機能も多数あるので、Findy Team+ をもっと使ってみたいと思います。