組織拡大を見据えて開発組織の改善意識を醸成。コミュニティオによる定量指標の活用
組織パフォーマンスの向上を支援する組織強化クラウド「TeamSuite(チームスイート)」を提供する、株式会社コミュニティオ。エンジニア組織における個人の振り返りや組織の課題発見に、エンジニア組織支援クラウド「Findy Teams」を活用いただいています。
今回は、コミュニティオでCTOを務める嶋田さんと、システムアーキテクトを務める竹田さんにインタビュー。開発チームにおける課題や取り組み、「Findy Teams」導入のきっかけなどについて伺っていきます。
目次
限られたリソースで、いかに速くお客様へ価値を届けられるか
──御社の開発チームのミッションについて教えてください。
嶋田さん:我々は創業から3年目のベンチャーで、プロダクトマーケットフィットを目指し、日々模索しているフェーズです。開発チームは現在3名、業務委託の方を入れて4名。人数が少なく限られたリソースの中で、お客様にいかに価値のあるものを提供できるか、いかに速く価値を届けられるかといったことにチャレンジしています。
プロダクトマーケットフィットを模索していくにあたって、機能の要望やニーズが変わることもあります。そうした環境でも、できるだけ手戻りを少なく、継続して高速にお客様に価値を届け続けることが、我々のミッションだと考えています。
──御社ならではの開発チームの特徴について教えてください。
嶋田さん:弊社サービスである「チームステッカー」というソリューションをつくっている身として、私たち自身も日々感謝を伝えることを重要視しています。また、人数の少ない組織体制ということもあり、私が直接お客様とのミーティングに参加しています。お客様との距離がとても近く、いただいた要望や不具合報告を、クイックに開発の現場に落とし込めるところが特徴だと思います。
竹田さん:チームの特徴は、人数が少なく経験者が多いことですね。基本的にほぼ経験者で、スキルレベルは高いと思います。それから、ビジネス側との接点も多く、ビジネス側と開発側でお互い積極的にコミュニケーションを取ることを意識しています。
例えば、営業と開発の間に溝があると、お客様の声がダイレクトに伝わってこなかったり、営業が無理な要望を拾ってきてしまったり、といったことが不満に繋がりがちです。ですが、僕らはそういったことはほとんどありません。
むしろ、お客様から出てきた要望に対して、どうやったら叶えられるのか、できる方法をみんなで考える。もしそれが叶えられないとしても、本当にやりたいことが何なのかという真の価値を考えながら、建設的に議論していきます。これは、ビジネス側のメンバーとの関係性からくる特徴だと思います。
「Findy Teams」の導入で、組織の課題がデータとして可視化
――「Findy Teams」を導入いただいたきっかけや、それまでに感じられていた組織の課題について教えてください。
嶋田さん:以前まで、少人数であることやスピード感を重視することを建前に、レビューをおろそかにしてしまっていました。それによって、リリース後に不具合が発覚するようなことが、だんだん増えてきてしまったんですね。そうした課題が顕在化してきたタイミングで、「Findy Teams」の存在を知り、反省の意味も込めて、自分たちの組織のスコアリングを見てみようと思ったんです。
そして、実際に「Findy Teams」を導入してみたところ、レビューされておらず、ほとんどセルフマージになっていることがデータとしてわかって、「これはまずいよね」となりました。みんな体感としてはわかっていたのですが、データで見ることによりチームとして改善の意識が生まれました。
──改善に向けて、具体的にどのような取り組みをされましたか?
嶋田さん:最初は、プルリク作成からレビューまでのリードタイムを追いかけていたのですが、なかなか改善しませんでした。GitHub上でレビュアーにアサインしても、アサインされた人が気づかなかったり、後でレビューしようと思って忘れてしまったり、といったことが多発していました。
これに対して、GitHubのAPIを使って今あるプルリクの一覧を、朝と夕方にSlackでレビュアーに通知するようにしたんです。これはレビューの意識付けにかなり効果的で、次第に随時レビューする習慣ができていきました。
竹田さん:この仕組みはすごく良かったですね。それから、「Findy Teams」のおかげで、追うべき目標が数値化できました。やはり数値化されると目標が立てやすくなるので、その点もすごく良かったと思います。
──「Findy Teams」の中で、特に意識して見られている数値はありますか?
竹田さん:プルリク作成数やコミット数を主に見ています。具体的な目標は立てておらず、いつもと比べて数値が大きく外れたときや、コミットが全然できていないときなど、何かありそうだなと思うタイミングで確認するようにしています。
嶋田さん:私自身がよくセルフマージしてしまうので、レビューされずにマージされた割合が、どのくらいを推移しているのかを見ています。あとは、プルリクごとの平均変更ファイルや変更行数が跳ね上がっていないかなどを、自身の振り返りとしても見ていますね。
新メンバーのオンボーディングにも「Findy Teams」を活用
──「Findy Teams」を最初に知っていただいたのは、どのようなきっかけでしたか?
嶋田さん:開発組織に関するオンラインイベントがきっかけですね。そのときに登壇されていた方がサラッと「Findy Teamsを組織づくりに役立てています」とお話しされていて、サービスを調べてみたら良さそうだなと。まずは無料でトライアルが体験できるということだったので、試してみることにしました。
──「Findy Teams」導入企業の中で、御社は最も小さなエンジニア組織規模にあたります。そうした中でも、ご導入いただけた理由があれば教えてください。
嶋田さん:「人数が少ないから、まだ大丈夫」と思い続けてきた結果、そろそろこのままではいけないという感覚が強くなってきたことが、導入のきっかけです。
竹田さん:これからメンバーが増えていくと考えたときに、何かしらの指標が欲しいという気持ちもありました。長く一緒にやっているメンバーのことはよくわかりますが、新しい人が入ってきたときに、どれくらいできているかを測る術がない。なので、そういった指標を自分たちで持っておきたいという思いもありました。
──「Findy Teams」の導入後、新しいメンバーを迎え入れるにあたって活用いただいたケースはありますか?
嶋田さん:「Findy Teams」を使い始めてから、契約社員を含めると新たに2名入っていて、オンボーディングで早速活用しています。私が各メンバーと定期的に1on1を行っているので、そのタイミングで注視するポイントを伝えています。例えば、プルリクの作成数やコミット数などですね。
入ったばかりだと、まだ知識がないからコミットができないとか、プルリクをどういう単位でつくっていいかわからないとか、そもそも流れがよくわからないとか、そういったことが最初の壁になってしまいます。なので、新しく入ったメンバーもスムーズに開発できるようお困りごとを解消できるようにフォローしています。
──「Findy Teams」のCSによるサポートはいかがでしたか?
嶋田さん:「Findy Teams」は、普段どおりに開発しているだけでデータが取れて、設定がほとんどいらないところが魅力です。ただ、その取れたデータをどう見ていくかが最初わからなくて。担当者の方に、データの見方をいろいろと教えていただいて、すごく助かりました。
また、「一般的な数値はこうですが、御社の場合ここのパフォーマンスが高いですね」といった感じで、データを用いながら分析してくださったんですね。実際のところは、セルフマージが多いためにリードタイムが短いということだったのですが、そのお話を聞いて、ちゃんとレビューをしつつも、いかにリードタイムが短い状態を保つか、という発想になりました。さまざまな会社を見ているファインディさんが、他社と比べて分析してくださるおかげで、次の動きが考えやすくなるのでありがたいです。
人数が増えても、スピードを落とさず価値提供できる体制を
──「Findy Teams」を今後どのように活用していきたいか、イメージがあれば教えてください。
嶋田さん:今後メンバーが増えていくにつれ、生産性が下がりやすくなってしまう面もあると思います。ですが、生産性をなるべく落とさないように、スピード感を持って価値提供できる開発体制を維持することに役立てたいですね。
また今後は、障害発生率や障害からの平均復旧時間などをKPIとして、プロダクトやサービスのヘルスチェックに活かしていけると、より安定化にも近づくと考えています。
──それでは最後に、開発チームとして今後目指していきたい姿について教えてください。
嶋田さん:1年後には、開発チームを今の倍の6~7人にしたいと思っています。その上で、今と変わらないアウトプットを出し続けていきたいです。
竹田さん:お客様に速く価値を提供するというミッションを掲げる開発チームとして、今後人数が増えても、開発の質とスピードを両立できるチームをつくっていきたいと思います。
──嶋田さん、竹田さん、本日はありがとうございました!
※Findy Teamsのサービス詳細は以下よりご覧いただけます。 https://findy-teams.com/service_introduction